プロジェクト紹介

北米自動車部品工場の製造ライン据付け

PROJECT 01 United States of America
Construction and Engineering

北米自動車部品工場の
製造ライン据付け

日系自動車部品メーカーの北米工場に新型部品用の製造ラインを新設するため、日本からの製造設備輸送から現地据付工事までの一切を丸紅プロテックスが一貫して行う。

北米自動車部品工場の製造ライン据付け

MEMBER Tomoya Anazawa

穴沢 知也
穴沢 知也 建設・エンジニアリング部 第一課 主任

SCENE #1

製造設備を日本から北米に輸送し、
現地工場に据え付ける

北米で高い人気を誇る日本車がフルモデルチェンジを敢行する。搭載される部品も刷新され、供給する日系部品メーカーの北米工場には専用の新規生産ラインが導入される──。
そんな情報をいち早くキャッチすると、丸紅プロテックスは、さっそくアプローチを開始する。
部品は複雑な機械であり、数多くの製造設備やロボットが組み合わさって生産ラインが構成される。それら設備のほとんどは日本製である。日本各地に散在する設備機械メーカーによって組み立てられた各種装置は、大まかな仮組みの後に解体、梱包され、北米まで海上輸送もしくは航空輸送されて現地工場に据え付けられる。生産ラインを動かすための配管や配線の工事も必要だ。また、工場そのものが新設であれば、当然ながら土地選定から始め、建屋から建設しなければならない。
つまり北米工場に生産ラインをつくるには、製造設備を調達するだけでなく、建設工事、据付工事、配管・配線工事、あるいは梱包、海上輸送、航空輸送、日本と北米の陸上輸送を行う専門の企業を手配し、それらを最短のコストと時間で、まとめあげなければならないのだ。
部品メーカーは、それぞれの業務をバラバラに発注することは可能だが、全体を管理することは容易ではなく、コストと時間が無駄になるばかりか、トラブルやイレギュラーに対処できず、予定通りに操業することは机上の空論になるだろう。
ここに、エンジニアリングを得意とする商社、丸紅プロテックスの存在意義がある。生産ライン設置に必要な業務の全てを総合的に管理するというサービスを顧客である部品メーカーに提供する。

SCENE #2

顧客のニーズを汲み取り、梱包方法にまで配慮する

SCENE #2

顧客から信頼を勝ち取るため、情報収集は念入りに行われる。部品メーカー本社の生産技術部門に日参し、北米の新規生産ラインに関わるエンジニアに接触し、全体構成から具体的な生産設備の機種選定までヒアリングし、生産ライン稼働までに予想される各業務における問題点を洗い出す。部品製造には、様々な加工をして部品を生産するライン、それらを組み立てるラインと複数の生産ラインが設けられるため、担当エンジニアの人数も多い。粘り強い営業活動が不可欠だが、ここでいかに正確な情報を集めるかによって、プロジェクトの計画がより質の高いものになり、顧客が納得できる提案が可能となる。
梱包から陸上輸送、海上輸送、航空輸送、そして現地での据付工事まで、それぞれの専門企業に的確な情報と指示ができるかも重要であるが、同様のプロジェクトを数多く手掛けてきた丸紅プロテックスには一日の長がある。機械設備を傷めないための梱包方法の工夫から、コストを低減するための輸送方法まで豊富なノウハウを蓄積しており、現地で工事を行うワーカーについても米国子会社を通じて質の高い人材を確保できる。
「商社の真の価値はサービスにある」「個人の心持ち次第でそのサービスはいくらでも良くすることができる」というのが、穴沢知也のモットー。現地の各種関連法規をクリアしながら、計画通りにプロジェクトを進行させるのは基本中の基本。リーダーとして、プロジェクトを構成する各企業の能力を最大限に引き出しながら、どこまできめ細かく配慮できるか。そこには積み重ねた経験から来る冷静なプロの目と、プロジェクトを絶対に成功に導くという情熱が宿っている。

SCENE #3

ハリケーンで船が遅れてからの挽回こそが真骨頂

新型部品の製造ラインを新規に立ち上げる。操業開始は8カ月後。情報収集からプランニング、見積り、各種の調整を経てプロジェクトが走り出し、日本から送り出した製造設備が北米の現地工場に届くまでに約半年を要する。据付工事に割けるのは正味2カ月足らず。生産ラインの規模を考えればギリギリの工期だ。プロジェクトのクライマックス。もちろん丸紅プロテックスのメンバーも現地に張り付いて工事全体を監督する。
しかし、いくら綿密な計画を立てても予期せぬトラブルや齟齬は発生する。それにどう対処するかがエンジニアリング商社を標榜する丸紅プロテックスの真骨頂でもある。
このプロジェクトに襲いかかった最大の難関はハリケーンだった。製造設備が積まれたコンテナ船が無事着港したのは予定から遅れること2週間。この遅れを2カ月間の後期の中でいかにキャッチアップするか。工法を変更する。ワーカーを増員する。2交代制で工事時間を確保する。別ラインの工事を同時並行で進める。日本から応援要員を呼ぶ。言葉にすれば簡単だが、いつ、誰が、何をするか。工事の詳細まで把握できていなければ解けない複雑なパズルであり、ただ増員しただけでは混乱するばかり。工事の安全にも万全を期さなければならない。コスト増も含めて、それがベストな方法であることを顧客に説明するのも大事な仕事だ。
次々に製造設備が運び込まれ、工期のリミットが近づくに連れて現場はフル回転の状況になる。実際に据え付けようとしたら設備同士が干渉するなど、細かなトラブルも発生。まずは丸紅プロテックスに全ての判断が委ねられる。素早い判断と調整で現場をまわす姿は、一般的な商社のイメージを超えているかもしれない。
トラブルや山場を乗り越えて工事を完遂。製造ラインが動き出すのを見たときの達成感は、一貫サービスを手掛ける商社ならではのものであり、モノづくりに通じるよろこびも味わうことができる。

SCENE #3